(読書メモ) 河野真太郎『戦う姫、働く少女』

女性主人公の描き方に焦点を当てて、そのような描き方を求める社会の現状と、時にはその変革の欲求までもを捉えて記述しようとしている点が面白い。複数の作品を、思いもよらなかった形でつなげているのは著者も述べるように、大きな知的興奮なのだけれど、…

『あなたの人生の物語』(『メッセージ』原作)

映画『メッセージ』を面白く観たので、原作『あなたの人生の物語』も購入。そのメモ。(知りたくない方は読まない方がよいかも) 七本足の生命体(ヘプタポッド)の言語理解(二層になっている、音声発話をともなう通常言語の「ヘプタポッドA」と表意言語「…

未知と驚異の悦びという恩寵へ踏み出すために

上野の国立科学博物館でやっている「ラスコー壁画展」が非常に面白かったので、古代の人々の想像力と芸術の起源についての著作を参照しながら思いを馳せる。バタイユの『ラスコーの壁画』ーバタイユは久しぶりだけれど、いま読むと2万5000年前に描かれて奇…

『忘れられた巨人』についてのメモなど

唐突に更新してますが、ひっそりとしたメモ代わりです。ツィッターなどある昨今ではブログの方が個人的なつぶやきの場として適してきたような気も。カズオ・イシグロの『忘れられた巨人』(Kazuo Ishiguro The Buried Giant)を読み、再読してもいまだに釈然と…

新年度も始まって

こちらでの暮らしも、早くも4年目。 新学期も予定通りに始まり、教務担当としての学生対応も何とか落ち着いたこの時期。とはいえ折に触れて日常の生活が送れるありがたさが身にしみる昨今。 今年度より新たな委員会の仕事を拝命。学生の行事に顔を出す機会…

無事の報告

ご連絡いただいた方々、ご心配をおかけしました。地震で大変なことになっていますが、こちらは無事でいます。 地震発生時は顧問をしている合気道部の合宿で伊豆にいたので、少し揺れた程度だったのですが、ニュースを見て驚きました。 千葉では相当に揺れた…

今年度の締めくくり

成績関係も一段落したので、同期入社の体育教室Hさん(最近は英語よりも体育の先生方とのからみが多いですね。そのうち体育教室に売られてしまうかもしれません)と年度の打ち上げ。お互い体育教室と英語教室の下働きとして今年も何とか生き延びたね、とね…

(メモ)「生きた隠喩」

数は少ないながらも論文を書くときに、“比喩、隠喩、メタファー”という言葉を使わなかったことはない、というくらいにお世話になりながら、その働きについて、ちゃんと考えたこともなかったな、と思いいたり生きた隠喩 (岩波モダンクラシックス)を読み始める…

呪われたUSBメモリー

そして、スキー実習の引率。 学生数は35名程度でうちスキーは13名。 ただ、引率教員がスノボは5名に対して、スキーは自分と体育教室のボスの2名だけ。実習に行く前は「あくまでサポートで来てくれたらいいから。学生に付いて滑ってくれてればいいから」と…

スキー研修での事件

まずは昨年11月頃のこと。体育教室の中ボスクラスの准教授から「Mさん信州にいたのなら、スキーできるの?」と聞かれて「広島にいるときから始めたので、転びはしないけどヘタですよ」と答えると、「ああ、充分、充分」とのお返事。その時は何が「充分」な…

最近の子供たちのこと

直近の週末のこと自分はいろいろあって早めに千葉に戻ってきていたので、息子の幼稚園が始まるギリギリまで実家に帰省していた妻子を空港に迎えに行く。 次の日は「久しぶりにパパとパンが作りたい」という乙と一緒に、チョコを練り込んだマーブル生地であん…

今年も始動させます

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 更新途絶えてましたが、しぶとく生きてます。昨年後半は、教務担当での時間割編成作業が主な仕事。教務課と教員に連絡を取って調整しながら、慣れないエクセル作業。数を数えたり、入力用の…

イギリス日記2

雰囲気だけでも伝わればと、追記で写真の紹介を。ダブル・デッカー。 自分の記憶にあるより若干モデル・チェンジしたような気がする。イギリスも変わってないようで、ずいぶん変わっていたんだな。 テート・モダン。 この10年の間に新しくできてたものを駆け…

イギリス日記

帰国してみると、それぞれの事情で後期から授業が続けられなくなったという先生がいらっしゃるので、抜けた穴を埋めたり、そのための提出書類を整えたり。そうこうしているうちに早くもイギリス出張の日がやってくる。 それまでは全く雨の降らない日が続いて…

シアトル日記3

8月21日に帰国してあっという間に10日あまりが経過。 ホームステイは8日間という短い期間ではあるけれど、学生たちはそれぞれ貴重な経験ができたようで何より。 ホストファミリーも多彩だったようで、「イスラム系でラマダン中だったので、夜9時近くまで…

シアトル日記2

昨日より学生たちは寮を離れて2人1組でホームステイ先へ。それぞれのファミリーが迎えに来て見送ってゆくのは、ちょっと寂しいものではある。学生たちのいなくなった寮に泊まり続けることを思うと、こちらもホームステイしてもいいな、ともちょっとだけ思…

シアトル日記1

シアトルに来て3日目が終わったところで簡単な経過報告。初日は空港についてシアトルの街中をバスで周り、滞在する大学へ。 引率と言っても、学生25名に教職員が4名着いているから、かなり手厚いのではないかと思う。点呼やスケジュール確認などは事務方の…

行ってきます

ご無沙汰でした。 授業と教務関係などで慌ただしく過ごし、8月2日にようやく最後の授業も終了。 そして、その間にホームステイの引率も正式に決定し、あっという間に出発の日。 今日の午後4時にはシアトル18日間に向けて日本を発つ。 無線LANもつなげるそ…

動物園とアメリカ引率

5月のこと。 ゴールデンウィーク頃は、まだまだ帰りが遅くなることも多く(といっても9時くらいだけど)、妻が子供2人をずっと見ているということも多かったので、たまにはお兄ちゃんだけでもと、朝から千葉動物園に2人でお出かけ。 水中で眠るアシカや…

娘の誕生日と、海外出張

月末くらいのことまで。 触れていなかったけれど、4月の上旬には娘の1歳の誕生日だった。周囲の方からは、「二人目の成長は早いよー」とよく言われていたけれど、本当に「もう1歳?」という感じ。お兄ちゃんの時は最初の1年は、かなり長く感じたもので、…

教務担当と野生の王国

4月中旬頃のこと。新年度が本格的に始まり、教務担当としても実動開始。 まずは新入生対象に行った学力試験をもとに、習熟度別のクラス分けから。とはいえ、理工系大学。英語が苦手な学生が多いので、中級も初級もほとんど点差は変わらない。数点差にひしめ…

年度末までのことと、鴨シー

4月も下旬に入っているけど、とりあえず年度末のことまで3月上旬まで成績のことについて問い合わせや再試験など。 後期の単位が進級に切実に関わる(うちの場合は英語の単位修得が進級の条件に入っている)ということもあって、その数は前期に比べてずいぶ…

それはそれとして

前のエントリーで書いたようなこともありながらも、勤め先の学生の学力の実情というものがあって、ごねる学生は退けつつも、ここ数日は境界線上にいる学生にはこちらから連絡して補習や再テストを行う日々でもある。 いわゆる救済措置は前職でも若干名に対し…

後期終了

入試と重なった日の振り替えもようやく終わり、後期の授業日程がようやく終了。これから本格的に成績処理。その一方、一部のクラスでは成績が出ているので、学生の対応などを淡々とこなす日々。 「あ、君は残念ながら単位出せないから来年頑張ってね」という…

節分

今年は下の娘が何でも拾って口に入れるようになっているので、小袋に入った豆菓子を投げるということに変更。 息子は幼稚園でも豆まきの練習に余念がなかったらしく、思いっきり投げつけられて、シャツやズボンの中にまで入れられる。自分はというと、「この…

遅れてきた韓流ブームなど

新潟に住む、信州時代の同僚が東京に遊びに来るというので、やはり在外研究で信州から東京の大学に来ているI先生とともに3人で会う。 大学院の同級生だったお二人がよく行ってたという大久保の韓国料理屋「松屋」へ。実はちゃんと韓国料理店で食事するのは…

気持ちだけは24時間働く準備はできている(誰も頼んでこないけど)

4月より英語科目の時間割などを担当する教務担当を拝命することとなり、多少仕事が増えそうなので、職場以外のところでも作業ができるようにこれを購入acer Aspire Timeline AS1410 11.6型ノートPC Windows7搭載 250GB ブルー AS1410-BB22出版社/メーカー: …

35歳でのリアル

部屋に生命保険の勧誘が来る。 今の保険も子供が生まれる前のものなので、子供が2人になってそろそろ見直しか、とも思っていたので、少しお話を聞く。 ところが、「ご主人に“万が一”のことがあった場合に・・・」、「もしもの時には・・・」、「いざというときに・…

35歳からのリアル

今年は年男ということもあって(馬齢は重ねてるけれど、寅年なのです)、同期入社の体育教員が「Mさんにぴったりだから」とこれをプレゼントしてくれる。35歳からのリアル作者: 人生戦略会議出版社/メーカー: WAVE出版発売日: 2009/10/22メディア: 単行本(…

今年はいい年になりますように

ご無沙汰しておりますが、年が明けたのを期に更新。 4歳のお兄ちゃんはすっかり幼稚園に慣れ、同じクラスのお友達だけでなく、バスが同じの年中・年長の子たちとも仲良しになっている様子。その影響か、「〜してねぇじゃんかよ」と、お兄ちゃん言葉を多少控…