対談集2

特に一貫性はないけれど、図書館で借用。

臨床とことば―心理学と哲学のあわいに探る臨床の知

臨床とことば―心理学と哲学のあわいに探る臨床の知

内容もさることながら、他人の思考(時に妄想)と向き合う際の二人の姿勢のしなやかさが語り口に表われた一冊。ぶつかり合う対決でも、一方的なインタビューでもない、対話の本。



伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし

伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし

「幸福な朝食、退屈な夕食」を聴いて、作家になることを決意したという二人の対談。
結局どちらもあまり知らないままに読んでしまった(すみません、これから読んで、聴きます)。
インタビュー本編に加えて、冒頭に納められた数葉の写真が貴重なのでは。
写真慣れしているとは言い難い二人が、「斉藤さん(伊坂君)とだから」と引き受けた頑張りぶりがにじみ出ている(と勝手に想像)。
作品の名前を間違えられて(「『陽気な泥棒』だっけ?」)も、「いいんです、いいんです、だいたい合ってますから」という、伊坂幸太郎斉藤和義に対する一方ならぬ思い入れが微笑ましい。



スピヴァクみずからを語る―家・サバルタン・知識人

スピヴァクみずからを語る―家・サバルタン・知識人

自分の立ち位置をコスモポリタンではなく、「空気中に根を張る」と表現していたのが印象的。種をまくことよりも、根を張る方に力点を置いているという意味で。
複数の言語と国にまたがったアイデンティティを形成することについて、「多くの家を持つ」と表現していることも。もちろん、その実践については、様々な困難が伴っているのだろうが、個々の具体的な事例はこれから勉強してゆくことにしよう。